?みみ・はな・のどの病気って

鼻漏

もともと鼻は加湿器の役目を担っており、自ら水を流し、加湿と洗浄を行っています。異物が入ると、その作用が高まりくしゃみ、鼻水、鼻づまりとなり、これが鼻炎症状です。花粉症のときにこのような症状がでることは皆さんよくご存じです。

一方、かぜウイルスに感染すると同じような症状がおこりますが、この場合には4から5日ほどたつと、白色、黄色、緑色をした膿汁をきたす点が花粉症と異なります。つまり、かぜの前半はウイルスによる鼻炎症状、後半は細菌による副鼻腔炎症状が現れます。

はじめの3,4日の間は花粉症とかぜを区別することは困難です。花粉症の季節にはこの両者は混同されやすく慎重な観察が必要となります。受診のさいにはいつごろからどんな症状がでたかを話すことが大切です。

一昔前までは、鼻たれ小僧という言葉を多くの人が理解していました。昔は、学生服の袖は、鼻水でテカテカになっていたものです。今は小学生でもそんな様子はなかなか見かけません。

現在はその様子を保育園で見かけます。幼い子供をおもちの方はなぜこんなに鼻ばかり垂らしているのだろうとお思いの方がおられるでしょう。保育園の中をよくみると、年少さんは鼻たれ状態ですが、年長さんは少なくなっているのに気づきます。

かぜをおこすウイルスは200種以上あるといわれます。幼少期に頻繁にかぜにかかることはある程度やむをえないことであると思われます。

鼻漏が耳にいくと中耳炎、胸にすいこむと咳になりますから鼻の状態の良し悪しは健康のバロメーターといえます。